産後から発症する腰痛はよく感じることがあると思います。
実際に育児や家事での動きで負担が多くかかる部位は腰ですからね。
しかし、腰以外にも痛みが発症する部位は多く存在します。
今回は産後に発症する【腰以外】の症状、特に【手首、腕、肘の痛み】の原因から予防、改善法までご紹介いたします。
腰痛に関しての記事は
【産後の腰痛に悩めるママへ!原因からセルフケアまで!】をご覧ください。
目次
産後の手首、腕、肘の痛める原因はこの動き!
産後のママさんは赤ちゃんを抱き上げたり、支えたり、かなりの重量が細い腕回りにかかってきます。
その中で特に痛めやすい動きを解説していきます。
自分から離れた位置で抱き上げる
授乳時の無理な抱き方
長時間抱く際の手の支え(抱っこ紐なし)
手首の痛みは関節での痛みが多くを占めます。
赤ちゃんを抱っこする際や授乳、無理な姿勢での抱き方により、痛みを生じます。
- 手首の関節(手関節)の炎症
- 手関節のアライメント不良(手根骨の嚙み合わせ異常)
- TFCC(三角繊維軟骨複合体)損傷
当院ではこのような診断を受ける患者様が手首の痛みで多くいらっしゃいます。
手首の炎症・手関節のアライメント不良・TFCC損傷
特に多いのは、自分の体から離れた遠い位置で、肘を伸ばし無理やり腕の力だけで赤ちゃんの体重を支えて抱く際に痛めることです。
最近では片手で赤ちゃんを抱きながら、空いた手でスマホを使用するという方も多いようですが、やはり手首への負担は大きいです。
テニス肘
腕から肘の痛みは、手首を反る動作(背屈)が反復され、負担がかかり筋肉が固くなり痛みを生じます。
【テニス肘】はご存じでしょうか?
正式名称は【外側上顆炎】また【内側上顆炎】といい、
特に前腕伸筋群、また前腕屈筋群が収縮し牽引して、それぞれの付着部である上腕骨外側上顆、内側上顆に炎症が起こり痛みが生じる症状です。
ド・ケルバン病
産前も含め、産後に多い親指の痛みは【ド・ケルバン病】という【腱鞘炎】の場合が多くあります。
ド・ケルバン病とは、手首の親指側を通る【短母指伸筋腱】と【長母指外転筋腱】を束ねる【腱鞘】で起こる炎症です。
産後のママは手首を酷使しなくても、妊娠や出産による女性ホルモンの急激な変化によって起こる場合があります。
また、更年期にも同様の症状が出る場合がありますし、手首や指を酷使する場合にも負担がかかり炎症を引き起こすこともあります。
腱鞘炎かどうか調べる方法【アイヒホッフテスト】
手のひらを内側に向け、親指を中に入れるように握り、拳を下に向けて痛みが出れば腱鞘炎が疑えます。
手首の痛み予防法
お子様を抱く際は横着しないでしっかり脇を締め、身体全体で赤ちゃんを抱き上げるようにすれば手首に負担はかかりません。
片手で重量物を持ったり、無理な動作を避けることが大切です。
長時間同じ負荷を同じ部位に与えることも痛みの原因になりますので、持つ腕を左右で入れ替えたりなど、負荷を一度逃がしましょう。
何より酷使しないことです。
手首の痛み改善方法
ズキズキと鋭い痛みの場合は炎症していることがあります。
その際は患部を安静にし、冷やして圧迫固定することが一番痛みの寛解につながります。
重だるく痛い場合は血行不良などの筋肉が緊張している場合があります。
その際は患部をマッサージしたり温めたりして血行を促進できるようにしましょう。
痛みが長く続く場合は整骨院や接骨院に通院するのがおススメです。
骨に異常がある場合は少ないので整形外科に行く必要性は少ないでしょう。
手首の痛みを和らげるアイテム
ソルボDoリストサポーター
このサポーターは手首の圧迫力を自分の好みで調節できます。
そして患部を保護も強力で、頑丈でとても使い勝手が良いサポーターです。
まとめ
産後で一番多いのは【手関節の炎症】【ド・ケルバン病】です。
関節の炎症の場合は患部を冷やすこと(アイシング)と、圧迫固定することです。
ド・ケルバンの場合、できるだけ患部に負荷を与えないようにすることです。
ド・ケルバンも腱鞘炎なので揉んだり温めてはいけません。
授乳が終わる時期や生理が再びやってくるタイミングで自然に治ることが多い様です。
是非この記事を参考に、産後の手首の痛みで悩むママたちの助けになれたら幸いです。