産後の恥骨の痛み解消!尿漏れにも!

産後の恥骨の痛み解消!尿漏れにも!

産後の恥骨痛とは、出産後に恥骨周辺で感じる痛みのことです。
出産の際に骨盤が開き、特に自然分娩の際に恥骨も広がることで、痛みを生じることが多々あります。

この記事を読んでいただいている方は、恥骨の痛みを経験されていることと思います。
座っている時、歩いている時、動き出す瞬間等、痛むタイミングは様々ですよね。

この記事では産後恥骨痛について詳しく、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

恥骨痛の原因とは

産後の恥骨の痛み解消!尿漏れにも!

妊娠や出産で骨盤が開くと、同時に恥骨も開きます。
恥骨痛の原因は様々ですが、臨床現場で特に多い原因は『内転筋群の筋緊張』『恥骨結合部の開き』です。

恥骨とは骨盤前面下部にある骨で、主に太ももの内側の筋肉である『内転筋群』が付着します。
分娩の際にいきんだり、出産後歩き方が不自然だと筋肉が固く緊張して付着部が牽引(引っ張られ)され痛みが出ます。

もうひとつの原因は左右の恥骨の間に存在する『恥骨結合』という柔らかい組織が過度に伸ばされ痛みが生じます。
胎児が大きいと恥骨結合は切れることがあり、それを『恥骨結合離開』といいます。

産後恥骨痛の予防と対策

【予防】

産後恥骨痛の予防には、妊娠中から適切なエクササイズを行うことが重要です。
先ほど原因として挙げた『内転筋群』の柔軟性を高めるようなストレッチやエクササイズをしましょう。
股関節の柔軟性が悪いと、内転筋の固さを疑えます。

【対策】

床に座り『あぐら』や『開脚』がうまくできない場合は内転筋群の緊張が強いことが多くあります。(臀部の筋肉の固さも関係あります。)
内ももを伸ばすようなストレッチ、股関節を柔らかくするエクササイズをご紹介します。

内転筋のストレッチ

・立位で伸脚のポーズを取ります。
・伸ばす側の足を内側に捻り、深く伸脚します。
・20秒程左右2セット行いましょう。

股関節のエクササイズ

・仰向けに寝転がり、股関節を外側に大きく回します。
・この時、一つ一つの動きで可動域を最大まで動かすように目一杯行います。
・ゆっくり15回程行いましょう。
・次は内側に大きく同じように回し、これを左右行います。

恥骨痛と尿漏れの関係

産後の恥骨の痛み解消!尿漏れにも!

恥骨に痛みがある場合、『尿漏れ』も同時に起きる場合があります。
出産直後はくしゃみや咳などで腹圧がかかると『尿漏れ』することがりますが、これを『腹圧性尿失禁』と言います。
これは恥骨、あるいは骨盤全体が開いた状態になり、【骨盤底筋】が緩んでいる場合に多いと考えられます。


【骨盤底筋】は通常、内臓器や泌尿器など骨盤内臓器を支える役割がありますが、出産時に緩んでしまい、内臓器が下垂してします場合があります。
下垂した内臓が膀胱などを下に押し付けてしまい尿漏れする場合が考えられます。
また、尿道括約筋という『おしっこを我慢するための筋肉』に力が加わりにくくなっていることも原因の一つです。

恥骨の痛みが出たら?

自分でのケアでは改善しない場合は、アイテムに頼るのも良いですね。
骨盤を締める働きを持つ『骨盤ベルト』や『骨盤ガードル』などの、骨盤に程よい圧を加えるアイテムは開いた骨盤を閉じる効果が期待できるので骨盤矯正に通えない方にはおすすめです。

骨盤矯正に通える場合は、骨盤を閉じる施術ができる整体院等を探しましょう。
どこに行けばよいかわからない方は、当ブログの『産前産後のカラダのケアは整体?整骨?整体院・整骨院経営者が徹底解説』『産後の整体、私に合う骨盤矯正はどれ?施術方法一覧』をご覧ください

恥骨痛によるストレス

恥骨痛は、単純に下腹部に生じる『痛み』なので、痛みが出る動作をする前に恥骨に痛みが出る事を頭がよぎってしまい、痛みがでないような不自然な格好で動いてしまうでしょう。
それらがストレスになり、不安やイライラ、うつ症状などの心理的なストレスをもたらすことがあります。

実際の患者様の声

ここでは実際に恥骨痛の経験のある患者さんの症例などをご紹介します。
自分にも当てはまる症例があるかもしれませんね。

【症例1】

「出産後、歩くたびに恥骨周辺が痛くて辛かった。特に立ち上がるときや階段を昇り降りするときに痛みが強くなった。最初は出産後にはこういう痛みは残るものなのかと思っていたが、痛みが長引くので受診。」

【施術1】

「立ち上がったり階段での痛む場合は、腹圧が強くかかる際に痛みが出るのと、太もも回りの筋収縮によって恥骨が影響していることを疑い、大腿部の筋緊張を緩める施術を中心に行った。自宅でのストレッチも指導したところ、1週間で完治」

【症例2】

「出産後、恥骨周辺が常に痛く、座っているだけでも違和感があり辛かった。歩行時にや寝返りを打つときにも痛みがあったため受診。」

【施術2】

「歩行時の痛みや、何にもしていなくても違和感を感じる時は、恥骨自体のポジションが影響していることが多い。骨盤のねじれを改善し、骨盤を閉じる施術により、恥骨部の噛み合わせ、ポジションを正常化させたところ、2回目の施術で完治」

まとめ

恥骨の痛みは出産時に多くの女性が悩む症状であり、放っておくと様々な支障をきたすことがある症状です。
痛みの解消だけではなく、体型の変化や今後の生活に運動を取り入れる際には早めの施術をオススメします。

もし周りで恥骨痛に悩んでいる方がいたら、是非アドバイスしてあげてください。